【陽樹京】主要施設の解説

手前の青いドームは「マーレ・セレニアム」と呼ばれ
鯨類の居住区である。内部は海水が満たされ、一個の巨大量子コンピューター機能を持つ


その背後、左側の塔は霊長類頂上会議ビル
通称、「ドクトリン」または単に「東棟」と呼ばれている

中央奥、縦長の建物は「ガレリア」と呼ばれる回廊
上部が滑走路になっており、空港関連施設がある。


◇型の部分は「アトリウム」と呼ばれ、吹き抜けになっている
一見、何も無い空間に見えるがこの中心部はワームホールゲートであり
陽樹京の最重要施設の1つである。

ワームホールを応用して、彗星や木星、超新星や中性子星の核から
重金属や希少金属を採集して、食料から工業製品、武器弾薬、戦闘艦の製造まで
可能。地球や月の埋蔵資源を乱掘せずに済むのである。

アトリウムを破壊されると、各時代への連絡が遮断されるだけでなく
 人類の生産活動が停止してしまうのだ。


◇上部 T型のタワーは「ソリューション」と呼ばれ
永劫機関インガルフとダウナーレイス情報経済軍の本部がある。


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 } ←この部分は「フォート」

民間企業関連の研究施設と居住区、商業地区

主に戦略紅茶物資の原材料、つまり紅茶の葉を栽培するリーフブリーダーの
本社が2万社ほど入っている。陳情の利便性を考えれば当然の選択だろう。
ちなみに俗語で「はっぱ系企業」と言えばリーフブリーダーを指す。(笑


【月空洞説】
アポロ宇宙船が不要になった月着陸船を月面に落下させて
人工地震を起こし、その震動が数時間に渡って観測された事から
月空洞説が一時期ささやかれたことがあったが
21世紀の後半に最初の探検が行われ、はからずも証明されてしまった。

「陽樹京」は月の「晴の海」の中央、やや左斜め下の辺りに位置する
ライリー(lairi)(中国語で表記すると【明日】)という国の首都である。

西暦2248年
盆地の北西部、ハドレイ・リルの付近に最初の宇宙港が拓かれ
やがて人口80万を擁する都市に発展した。

しかし、その機能の大部分は、晴の海の地下の巨大な空洞に位置する。

現在では、月の内部に呼吸可能な人工大気が満たされ、
月の内壁に凹状に大地が広がっている。
いわば陽樹京は風船の口の部分にあたると言えよう

西暦2277年 晴の海周辺のアジア系月面都市を吸収合併して建国。
人類80万、鯨類個体数22万、亜人類(獣人、有翼種含む)31万
総人口133万
主要産業はワームホールから採掘した酸素、重水素、イットリウム、ジルコニウム等のレアメタル。これらはレーザー核融合関連技術に欠かせない。